全日本選手権 2016
11/3~6 江ノ島ヨットハーバー
報告: 福田 育弘
2003年閖上(ゆりあげ: 宮城県)での参戦以来、13年ぶりにスタンダードで全日本に出場しました。会社の永年勤続(20年)の特別休暇が平日5日間あり、出来れば岩手国体に出場したかったのですが、奈良県の国体予選で北港の芝さんに負けてしまい、それでは全日本と久々の出場を決めました。学生時代は江ノ島がホームハーバーで、腰越付近に合宿所があって、レースの合間に探索に行くと楽しいだろうな、などと考えていました。
計測初日の早朝に出発し、西名阪から東名へ、すっきり晴れ渡り、気分上々一人ドライブを楽しみました。14時過ぎに江ノ島に到着、ゆっくり計測に向けて準備をしていたら、いい時間になってしまい、翌朝に計測を受けることにしました。
夕食は芦屋フリートの白川さんと軽く済ませ、さっそく片瀬江ノ島駅から腰越合宿所方面に歩き出しました。20数年経過していることや、夜で薄暗いこと、見慣れない店やマンションのおかげで、歩きなれていたはずの道と記憶がうまくつながらず、藤沢方面にそれてしまい、来た道を戻ってわかるところからやり直して、何とか合宿所に到着しました。当時でもかなり粗末なあばら家は当然のようになくなっており、狭い駐車場にかわっていました。今から考えると、おぞましいほど不潔で湿っぽい合宿所でしたが、もう見ることもできないかと思うとやはり寂しいですね。
今回の全日本出場にあたり、チャックの壊れていたウエットドライの修理、クラックが入っていたブームの新調、切れかけのトラベラーシートの新調、破れていたグローブの新調、毛羽立ってほつれていたフットベルトの新調と、日頃整備を怠っていると、ここぞの時にお金が要ります。
初日 1レース、軽風から強弱のあるブロー、スタート本船狙いもラインが空かず 3線スタート。色々ギアを付け替えたことで、船に体がなじまずクローズの走りがちぐはぐ、
1上はケツ3ぐらい、フィニッシュもケツ5でした。
２レース、順風。
夜は白川さんと親交のある江ノ島フリート滝野さん・原とご一緒させてもらい、片瀬江ノ島駅近くの飲み屋さんで、日頃あまり飲まない日本酒を沢山いただきました。
二日目 3レース、じりじり。
4レース、南の順風。
5レース、来た～! 強風、2上はそこそこでしたが、アプローチでバングに体が引っ掛かり、バングのブームジョイント部のピンが破断し、エジプトの帆掛け船状態でサーフィング。
夜はレセプション。多才な手作り料理持ち込みで、地方のフリート的なアットホームなおもてなしでした。強風で体がやばかったので、中締めで引き揚げ、江ノ島入口にできていた、ちょっと高級なお風呂屋さんに行きました。露天の温水プールがあり、シンガポールの有名ホテル屋上にある例のプール(水面と空が一体化したような演出)に似せた趣向でした。屋内の浴場にも一工夫あり、お薦めです。
最終日 6レース、北東のド強でド恐。2上そこそこでしたが、マークタッチ、周りで往年の名セーラーがコケまくるなか順位を上げましたが、最終下でジャイブ沈。癖になっている肩が外れて、すぐ入れて、アイタタ。ジャイブ前に次のマークジャイブで沈するかもと思うと8割がた沈します。風圧を抑えるためには、ひやーと言う位のスピード・勢いでジャイブするしかないのです。
7レース、引き続きのド強、1上そこそこ、回航、メインを緩めるもヒールが収まらず、ブローチングか? なんとか持ち直しセールを出そうとするのですが、出せませ～ん、ブームエンドブロック付近でメインシートの皮が破れてだまになっておりメインシートがリリースできない状態、後続艇にもごっそり抜かれて、あきらめがついて、たぶん人生初のリタイア。
江ノ島で海が荒れた時は、稲村ヶ崎沖の定置網に注意してください、波が立つとブイがわかりづらく、網にからめとられる恐れがあります。ハーバーバックの際は、右手の岸寄りは網に捕まるので、江ノ島を向いて左側(西側)からアプローチするように注意してください。
閉会式、翌日も翌々日も休みの為、最後まで出席し、17時ごろ帰路に就きました。御殿場で5時間位爆睡し、新東名→伊勢湾岸道→西名阪、天理手前のサービスエリアで閉会式に出なかった和歌浦の大木さんを抜き去り、翌朝無事に帰宅しました。
仕事、家庭を忘れての満喫の四日間でした。レースの結果は当然の報いですが、常日頃から、船の整備、体のメンテナンスをしっかりやることの重要性を改めて認識しました。また、気持ち良く前を走れる場面が皆無でも、トップレベルのセーラーとともに戦うことの素晴らしさを感じた全日本でした。
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